SEO (Search Engine Optimization, 検索エンジン最適化)はWebサイトを運営するにあたり重要な項目です。SNSがネットの主役になったいまでも「Googleで検索する」という行為はなくなっていません。今回は Webサイト運営に欠かせないSEOについての解説と、WordPressにおけるSEO対策の具体的な方法を解説します。
Contents
- 1 SEO とは
- 2 Googleは”ユーザー第一”の方針
- 3 SEO は内部施策と外部施策に分かれる
- 4 そのページの”キーワード”は何か?
- 5 実際に検索に使われるキーワードを意識する
- 6 Googleの検索アルゴリズムは頻繁にアップデートがおこなわれている
- 7 何のためのSEO?”成果”はユーザーのニーズと記事のマッチングが決め手
- 8 実践!WordPressでSEO 〜 「All in one SEO」プラグインを触ってみよう
- 9 SEO 対策まとめ
SEO とは
SEO = Search Engine Optimization
(サーチ・エンジン・オプティマイゼーション)
検索エンジン最適化
Googleなどの検索エンジンがページの内容をより正確に判断できるように
コンテンツ/Webサイトを最適化する作業の総称
結果的に、狙ったキーワードで検索結果のより上位に表示されることを目指す。
- SNSがネットの主役になった現在でも「Googleで検索する」という行為はなくならない
- Googleで検索して1ページ目に自社サイトが出てこないということは存在しないのと同じ(やや大げさ)
用語:
SERPs (サープス)= Search Engine Result Pages = 検索結果ページのこと
CTR (シーティーアール)= Click Through Rate = 表示に対してクリックされた割合
Googleは”ユーザー第一”の方針
Googleは検索上位表示の具体的な条件は明らかにしていない(不正行為を助長するので)。その代わりに、ユーザー重視の方針を示している。
SEOに取り組む場合は、まずはこのページに目を通す。SEOの本丸。
検索エンジン最適化(SEO)スターター ガイド – Google検索セントラル
中盤あたりの「コンテンツを最適化する」から抜粋:
SEO は内部施策と外部施策に分かれる
SEO にはサイト内部で工夫できる内部施策と、サイト外からの影響を考慮する外部施策がある。
内部施策
Google などの検索エンジンにコンテンツ/Webサイトを正しく理解してもらえるように、コンテンツのテーマ(主題)や、ページ構成、HTMLのマークアップなどを意識的に考え適用する。
検索順位に影響を与えると思われる※1項目
※1 Googleなど検索エンジンはSEOに影響する項目はほとんど明らかにしていない。「ユーザー第一」という方針のみ明確にしている。
ページごとの内部施策
- テーマの一貫性(1つのテーマをさまざまな角度で掘り下げた記事)
- ある程度のボリューム(文字数)がある
- 最新の情報に常に更新されている(数ヶ月、数年後にも最新情報を反映する)
- タイトルにターゲット語句が含まれる
- タイトルの前半にターゲット語句が含まれる
- 適度に見出しが設定されている
- 見出しにターゲット語句(および関連語句)が含まれる
- 見出しの前半にターゲット語句(および関連語句)が含まれる
- 本文冒頭に目次がある
- 関連画像/動画などがページに含まれる
- 同上 のalt属性が設定されている
- 同上 のすぐ近くに画像の説明(キャプション)が付記されている
- シリーズものの記事はこれまでの記事へリンクを張る
- 関連記事(内部/下部問わず)へリンクを張る
- サイト内の関連ページからリンクが張られている
- 画像よりも文字でリンクを張る
- データ的なものはリスト(li/ol/dl/dt/dd)で箇条書きでまとめる
- ページの表示速度
- その他、その作業がユーザーにとって読みやすさの助けになると思われるならばすべし。
- 例)大事なキーワードを赤字にする、ページが長いので分割する、専門用語はポップアップで解説する
サイト全体の内部施策
- テーマの一貫性(ページ/Webサイト)
- ある程度のボリューム(記事数)がある
- 意味のない(内容の薄い)記事の量産は避ける
- 各記事ごとにオリジナリティのある記事タイトルをつける
- 更新頻度が高い(=フレッシュな情報があるサイト)
- Webサイトの(ドメインの)運営期間
- 1回あたりの滞在時間
- 1回あたりの閲覧ページ数(回遊率)
- サイト内のページ同士が網の目のようにリンクが張られたリンク構造
- パンくずリストを設置
- サイトマップを設置
- SSL/TLSが導入されている
- モバイルに最適化されている(レスポンシブ・ウェブ・デザイン他)
その他の関連キーワード(省略):
robots.txt
構造化データ(schema.org)
Googleで「site:自分のドメイン」と検索して登録状況を確認
外部施策
- Google Search Consoleに登録する
- 自社関連サイトからリンクを張る
- 中身のあるクオリティの高い記事が書けたらSNSなどで拡散する
- ページランクを意識する
…Googleには「ページランク(Page Rank)」という概念があり、Googleに登録されたすべてのページは10段階のランク付けがされているとされる。アクセス数が多く外部のサイトやSNSなどからリンクが張られたり参照されるサイトは信頼性が高いと判断され、ページランクが高い傾向にある。また、ページランクが高いページからリンクを張られることページのスコアに好影響。より少ないリンクのうちの1本であればなおさら影響が高くなる。
外部施策とはいっても、他社サイトやSNSからリンク/参照してもらえるかは自分ではコントロールできないので、クオリティが高く信頼してもらえる記事を書くことがまず第一歩。そしてSNSで拡散したり、あるいは既存の自社サイト(すでにページランクが付いているはず)からリンクを張ることでもページランクを上げることはできる。
そのページの”キーワード”は何か?
- あるページが、あらゆるキーワードで検索上位に表示されるということは不可能
- では、どんなキーワードでそのページの検索上位表示を狙うのか…キーワードを選定することがスタート地点
サイト全体のキーワード = サイトのテーマ(主題)を意識する
ページごとキーワード = その記事のテーマ(主題)を意識する
- サイトのテーマに沿った記事を積み重ねていく
- サイトのテーマに関連するキーワードの記事はOK、無関係なキーワードの記事はNG
- ページのテーマに沿った段落を積み重ねていく
- ページのテーマに関連するキーワードの段落はOK、無関係なキーワードの段落はNG
実際に検索に使われるキーワードを意識する
そのページを見てもらいたい人が実際に検索に使うであろうキーワードを意識する。ただし、単独のキーワードではなく、複数のキーワードの組み合わせを狙う。
みんなが知っていて検索回数も多い単独のキーワードを「ビッグキーワード」という。そのキーワードでもし検索結果の上位に表示されればアクセスは膨大だが、そのような単純な検索をする人は具体的な目的を持っている可能性が低く、アクセスがあってもコンバージョン=成果に繋がりにくい。実際には複数のキーワードの組み合わせを狙ったほうが現実的で効果も出やすい。ビッグキーワードに比べてアクセス数は少ないが、複数のキーワードで検索する=具体的なニーズを持っている可能性が高く、成果に繋がりやすい。よりニッチに近づくのでライバルも減り、上位に表示されやすくなる。これらのキーワードを「ロングテールキーワード」という。(テール=尻尾)
用語:
CV(コンバージョン)= 目標に定めた成果につながること(商品の購入、お問合せ、資料請求など)
では実際に、どうやってターゲットとするロングテールキーワードを探すのか。下記のツールを参考にすると良い。
Google検索結果ページ下部に表示される「他のキーワード」は SEO のターゲットキーワードの参考になる
Googleの検索結果ページの下部に表示される「他のキーワード」には、実際に他のGoogleユーザーが使用したキーワードの組み合わせが表示されるので、キーワード選定の参考になる。まずは狙うターゲットのビッグキーワード単独、または1つキーワードを組み合わせて検索してみると、ユーザーのニーズが見えてくる。
Google広告のキーワードプランナーで狙うキーワードに当たりをつける
「Google広告」の管理画面にある「キーワードプランナー」で「WordPress プラグイン テーマ」に関連するキーワードでのGoogle検索のおおよそのボリュームを表示した結果。どんなキーワードの組み合わせが月間でどのぐらいあるのか潜在的なニーズを調べることができる。ニーズのないロングテールキーワードを狙っても徒労に終わる…。広告出稿のためのキーワード選定ツールだが、SEOを意識した記事のキーワード(テーマ)選定に役に立つ。
参考)薪ストーブ エープラス
Google Search Consoleで自社サイト訪問者が使った検索クエリを確認する
「Google Search Console」を使用すると、自社サイトにGoogle経由で訪れた人がどんなキーワードで検索してクリックされたか確認できる。ニーズの傾向を知ることができる。あるキーワードの組み合わせが、クリックされているにも関わらず実際の表示順位が低いとしたら、その記事をSEO対策することでさらに検索結果の上位に表示され、より多くのアクセスを獲得できる可能性がある。
Googleの検索アルゴリズムは頻繁にアップデートがおこなわれている
- ペンギンアップデート
- パンダアップデート
…などの名称で呼ばれる
Googleのコアアップデート(検索アルゴリズムのアップデート)が行われると(たとえサイトには何も変更を加えていなくても)検索順位が大きく変動することがある。小手先のテクニックにコストや時間を掛けていると、アップデートのタイミングで大きく変動する順位に一喜一憂することになる。検索エンジンは長期的にはよりユーザーが求めている結果に近づくよう改善されていくはずなので、本質的なこと=【ユーザーの役に立つ記事づくり】を心がけていれば中長期的には検索エンジン側が最適化されていくはずであり、そのための努力は無駄にはならず、むしろ資産に変わっていく。
何のためのSEO?”成果”はユーザーのニーズと記事のマッチングが決め手
SEOの本来の目的は、情報を求めている人に的確な情報を届けられること。適切なSEOの結果、適切な人に適切な情報が届き、売上や問合せ、契約などにつながる。どんなにアクセス数を稼いでも、開いたページが必要としている内容ではなかった場合はすぐにページを閉じられて成果(コンバージョン)につながらない。広告費やSEO対策費は無駄になり、サイトの信頼性も下がりかねない。それゆえに、キーワード(テーマ)を選定する際には、ターゲットユーザーが使用するであろうキーワードを選ぶことが大事。
実践!WordPressでSEO 〜 「All in one SEO」プラグインを触ってみよう
All in One SEO – Best WordPress SEO Plugin – Easily Improve SEO Rankings & Increase Traffic -WordPress.org
core-cafe-finalのWP管理画面を開く
「Local」を立ち上げて、core-cafe-finalの左側のグレーの三角をクリックしてサイトを起動し、Localの右端にあるADMINボタンをクリックしてWP管理画面にログインしよう。
「All in One SEO」プラグインのインストール
- プラグイン > 新規追加 で「All in One SEO」と検索、インストール、有効化。
- 「ダッシュボードへ戻る」をクリック
サイトマップを有効化する
- All in One SEO > サイトマップ を開く
最初のタブ「一般的なサイトマップ」のサイトマップ有効化 が青い状態(=有効化されている)になっていることを確認。なっていなければクリックして有効化。
※サイトマップとは、検索エンジンの巡回ロボットに記事の概要を拾ってもらうためのテキストファイル(フォーマットはXML)。記事を投稿すると随時更新される。巡回ロボットはこれをいわば “地図” としてそのサイトの情報を拾って検索エンジンに登録する。
「メニュー一覧」でスコアを確認
- メニュー > メニュー一覧 を開く
各記事の右端に、初期状態では「N/A」と表示されている部分に今後スコアが表示される。
サンプル文章でSEOスコアの変化を試してみよう
- メニュー > 新規投稿を追加 で編集画面を開く
次のサンプル文章を流し込み、タイトルや見出しを設定したり、「SEO」というキーワードの前後に半角スペースを入れてみてスコアが変わることを確認してみよう。
—–(以下サンプル)—–
タイトル:
SEO 対策で検索上位表示!7つのポイントを確認【2024年 保存版】
本文:
SEO (Search Engine Optimization, 検索エンジン最適化)は Web サイトを運営するにあたり重要な項目です。SNS がネットの主役になったいまでも「 Google で検索する」という行為はなくなっていません。Webサイト運営に欠かせないSEOについての解説と、WordPress における SEO 対策の具体的な方法を解説します。
SEOとは
SEO = Search Engine Optimization(サーチ・エンジン・オプティマイゼーション)= 検索エンジン最適化
Googleなどの検索結果で上位表示されるように、コンテンツ/Webサイトを検索エンジンに最適化する作業の総称。
- SNS がネットの主役になった現在でも「 Google で検索する」という行為はなくならない
- Google で検索して1ページ目に自社サイトが出てこないということは存在しないのと同じ
まずは「 Google 検索セントラル 」で基本的な考え方を学びましょう。
検索エンジン最適化(SEO)スターター ガイド – Google検索セントラル
—–(サンプルここまで)—–
まず「フォーカスキーフレーズ」を設定しよう
本文した、AIOSEO設定 > Generalタブ、4項目目の「フォーカスキーフレーズ」に「SEO」と書いて「フォーカスキーフレーズを追加する」ボタンをクリック
- 右ペイン > 書籍 の AIOSEO というアコーディオンをクリックすると All in One SEO のスコアの概要が表示される。
記事を書き進めていくとスコアが随時更新されていく。ターゲットキーワード(および関連するキーワード)を意識して、見出しに含めたり、複数回キーワードを入れてみたり、キーワードの位置をタイトルや見出しの前のほうに持ってきたりすることでスコアが変化することを確認しよう。
記事編集画面下部のセクションで記事ごとのSEOの設定をおこなう
・スニペットプレビュー
検索結果での見た目を確認できる。
・メニューのタイトル
検索結果に表示されるタイトル(青字の部分)を編集できる。ターゲットキーワードを含み(なるべく冒頭で使う)、推奨文字数に収まるように調整。
・Meta Description
検索結果のタイトル下に表示される要約を編集できる。ターゲットキーワードを含み、記事の概要を簡潔明瞭に書く。推奨文字数に収まるように調整。
・フォーカスキーフレーズ
その記事においてターゲットとするキーワードを設定する(この例では「SEO」)。記事を書き進めると、それぞれの評価項目が代わり、対応が必要な項目を示してくれる。
・ページ分析
ページ全体のSEOの評価が表示される。
All in One SEO は日本語の分析は不完全。あくまで参考程度に。
このプラグインは、日本語を正しく分析できない。英語は単語をスペースで区切るが日本語は区切らない。そのため、文章全体を1つの単語として認識されてしまう。たとえば「Content length」という評価項目は×マークになっていて「コンテンツが最小単語数」を下回っています」と表示される。これはそれを表している。また「遷移後」が同じく×になっている。これは英語だと「Additionaly,」「Usually,」「For example,」といった文章の切り替えの言葉を示し、日本語は正しく認識されない。
タイトルや見出しに入れたターゲットキーワードの前後に半角スペースを入れると単語として認識されるのでスコアが変わる。その状態でキーワードの増減や位置を調整し、目安にすると良い。
以上のように、同プラグインは完璧ではないが、意識すべき項目を示してくれたりサイトマップの出力など有益ではあるので、SEOの基本設定として、あるいはSEOの意識付けとして利用すると良い。
大事なことは些末なテクニックではなく、記事全体を【キーワードを意識して書く】こと、その結果として閲覧者にわかりやすい文章が書き上がっているかどうか、ということ。
以上
SEO 対策まとめ
Googleの方針はあくまで「ユーザー本位」。目先のテクニックにとらわれず、データに基づいてユーザーのニーズを把握し、的確かつ十分な文章量の記事をユーザーのことばで書き、コンスタントに記事を追加・更新し続けることがSEOの王道です。
7つのポイント
- Googleの各種ツールを活用してターゲットキーワードを見定める
- 競合が少ないロングテールキーワードを狙う
- ユーザーが求めるコンテンツをユーザーのことばで書く
- 十分な文章量に、画像や動画も織り交ぜる
- コンスタントに記事を追加する
- 長く使える記事になるように、過去記事も定期的に内容を見直しリライトする
- All in one SEOプラグインでハイスコアを目指すことで記事の平均点を高める
参考情報
- 検索エンジン最適化(SEO)スターター ガイド – Google検索セントラル
- 【2021年版】SEOの基本とは?重要な6つの対策を初心者にもわかりやすく解説 – SATORIマーケティングブログ
- Google検索のクリック率と掲載順位の関係が気になるから、海外の3つの調査結果と国内のサイトを比較してみた – Web担当者Forum
- 【2021年最新版】Googleキーワードプランナーの使い方入門!注意点も解説 – 初心者のためのブログの始め方講座
- All in One SEO: 検索エンジンに最適化できるWordPressプラグイン – ねたわん